Thursday, March 7, 2019

脱税でギャラリー閉店 - Mary Boone Gallery

3月に入って、ニューヨークは天気が悪い!

美術業界での税金は、とってもグレーゾーンが広い。少なくてもアメリカでは。
美術品を購入した場合、通常はその州で決められた消費税を払わなければいけないし、ギャラリーはその税金を収集して政府に納めなければならない。

ただ、アメリカではその美術品を州外で買った場合は、消費税免除。(アートコレクターになるようなお金持ちって、アメリカ内だけでもいくつも家を持ってたりするのに。)
販売(リセール)目的で購入した場合は、消費税免除。
しかも、リセールするための資格と言われるような、販売のサーティフィケイトは書類のみの簡単な手続きで可能。(ギャラリーを実際持っていなくても、販売の実績が無くてもリセール目的かどうかなんて、言ったもん勝ち。)

元々グレーなところが多い税金問題ということもあって、今回のこのアートディーラー逮捕はとってもびっくり。
Mary Booneという大御所ディーラー。あのアイウェイウェイ、バーバラクルーガー、五木田智央、Joseph Beuys、Laurie Simmonsも所属していて、過去にはバスキアの展示もしたような歴史のあるギャラリーなんです。1977年オープン!!!!

2011年に本当は$3.7ミリオンもの利益を出していたはずなのに、$52,000のマイナスを出したと申請していたそうです。しかも、利益を個人の支払いに使用したのに申請していなかった。

申請のミスだけなら、普通は払っていなかった税金と遅れた分の遅延罰金を払って、ごめんなさいで済みそうなんだけど、今回はなんと最長6年間もJailに入っていなければいけない可能性もあるそうです。
罰金も含んで、既に$6.98ミリオン払ったそうです。

この件で、Booneさんの精神科医とか出てきて、精神的に不安定で自殺の可能性もあるとか、あの美術評論家のJerry SaltzやAi Weiweiもサポートするレターを出したそうです。
それでもJailは逃れられなかった。

そして、49年もの歴史のあるギャラリーはクローズすることになったそうです。

お金持ってるならなんで脱税なんてするんだろう。



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