Friday, August 21, 2015

近代美術のはじまりって?セザンヌ?デイビッド?
















こちらの油絵、セザンヌ(1839-1906) によるものです。
Still Life with Jar, Cup, and Apples
ca. 1877
Oil on canvas

メトロポリタン美術館のモダンアートの常設展示では、セザンヌの絵がたくさん出ています。セザンヌだけでなく、ミレー、ピカソ、モネ、マネ、近代美術全てと言っていいほど揃っています。(本当は全てなんてありえないんだけど。)


近代美術ってなんなのか?って考えたときに、美術館学を少しでも齧った方はご存知かと思いますが、
あの、ニューヨークにあるモマ(近代美術館)が「モダンアート」と言われる美術史をつくったのです。そのモマにコレクションされている美術品で、一番古いもののひとつが、セザンヌなのです。美術史学をモダンアートから語ると、資本主義のはじまり’’や市民革命’’など、セザンヌよりももっと古いものたちから始まるのが一般的ですが、「セザンヌ」は、近代美術のはじまりと言われるアーティストのひとりなのです。


















Still Life with Apples and a Pot of Primroses
ca. 1890
Oil on canvas



















Still Life with a Ginger Jar, Cup, and Eggplants
1893-94
Oil on canvas

この3枚の絵、全てセザンヌによるもので、メトロポリタンの一部屋に並べて置いてありますが、よく美術史の先生たちは、この絵を革命的技法’’っなんて語っています。

並べてみるとよくわかるのが、テーブル?か何か平らな場所に置いてあるだろうリンゴが、落ちそうなのです。しかも、同じような被写体を使用しているので、セザンヌが視界や書き方を試しているのがとてもよくわかります。
最初の絵も、白い布が、浮いているのか、シワになっているのか、実際にはありえないような体制をとっています。

どこにいても、その場所の有り難みなんて忘れがちですが、ニューヨークに住んでいて一番お得な気持ちになれるっていうのは、この美術館がどこにでもあって、巨匠と言われるような教科書に載っている作品がすぐ間近で観れるというのがいいですね。


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