Sunday, August 30, 2015

映画(DVD)を見た。ビッグアイズ Big Eyes

友人宅にて、DVDを見た。Big Eyesというタイトルの、大きな目の子どものペインティングをたくさん描いたアーティスト、マーガレットケーン(Margaret Keane)のはなし。

わたしは知らなかったのですが、マーガレットケーンは有名なペインターで、http://www.margaretkeane.com という立派なウェブサイトも持つベテラン作家。彼女のウェブサイトをぱっと見る限り、なんだかクリスチャンラッセンの様な匂いがしたのですが・・・・。ラッセンにも、マーガレットにも失礼。すみません。

2014年にアメリカで公開されたこの映画は、ティムバートンによる監督、エイミーアダムス、クリストフウォルツ主演、という、豪華なキャスト。ティムバートンというと、ナイトメアビフォアクリスマスや、少し暗めのアニメーション作家とばかり思っていましたが、普通(?)の映画もつくっているのですね。この映画でも少し怖いところはありました。

映画の内容は、マーガレットケーンの一生、ウィキペディアでも読んだらネタバレになってしまうような話なので、ここには書きませんが、いろいろと考えさせられることがありました。


ウェブサイトを見ればわかるのですが、ポスターやポストカードなど、マルチプル商品を多大に販売しているのですよ・・・・


この映画で、少しはアメリカの美術の世界’’というのもわかるような気がします。



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Friday, August 28, 2015

コニーアイランドでグラフィティ

夏が終わりそうなニューヨークです。
マンハッタンは、川と海に囲まれているので、水を求めたらすぐにたどり着くのですが、都会ということもあり、綺麗な海はちょっと難しい。

でも、夏に一度は海を見たい。
コニーアイランドなら、ミッドタウンから地下鉄で1時間くらいで到着する、都会のオアシス、ではないですが、たまに行ってもいいんじゃないか、という場所です。

今年は、あのジェフリーダイチが企画した、Art Walls というものが開催されていて、30人くらいのアーティストによって描かれた大きな壁が、パブリックに公開されています。入場無料。

ストリート、グラフィティアートでお馴染みのKenny ScharfやMaya Hayuk、Lady Aikoなど、ブルックリンで活躍しているグラフィティアーティストの作品が一気に見ることができます。




















































こちらのレディアイコの作品、浮世絵作家、歌川国芳の有名な「相馬の古内裏」のドクロと、グレートウェーブ、そして、コニーアイランドならではの人魚が描かれています。


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Thursday, August 27, 2015

映画を見た。Irrational Man: Woody Allen

映画ばっかり見ている最近です。

毎年の夏のわたし個人の風物詩、それはウッディアレンの新作映画。
ニューヨーク(?)、アメリカ全土では、ウッディアレンの映画が夏に公開されます。

Midnight in Parisや、ブルージャスミンなど、ここのところ大ヒット作が多いように思われますが、今年のIrrational Man、、、、、大ヒットになるはずないだろう、という批評ばかりでした。わたしは唯のウッディアレンのファンで、映画の評論家でもなんでもない者です。一応、レビューやトレイラーをチェックしてから見てきましたが、レビュー通り。

つまらなくはないですが、とても面白い訳でもない。

Rotten Tomatoも、40%くらいで、その通りの評価。

大学教授とその生徒が大人の関係を持ってしまうのですが、その生徒の親がそのことを知ってもなーんにも言わなかったんですよね…。そんなことって、アメリカじゃあありえない!
前にニュースか何かで見たのですが、30歳くらいの女教師が、18歳の男子生徒と関係を持ってしまい、その女教師が逮捕、というケースが普通のアメリカ。日本では、なーんとなく、そうなっても見て見ぬふり?というか、元先生と元生徒が結婚!っなんてこともたくさんあるのでね。

結局、その生徒は目が覚めて、元彼のもとへ戻るのですが。

わたしは先生や教授に恋をしたことなんて全くありませんが、知性に惹かれる気持ちはとてもよくわかります。見た目や性格、だけじゃなくって、知性って、とても魅力がある。

生徒は、ウッディアレンお気に入りのエマストーン。この映画の大学生にしては少し年取ってるんじゃ?と思いましたが。教授(エイブ)役のジャクインフェニックスのおなかぽっこりが気になりました。



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Wednesday, August 26, 2015

ウォーホル @モマ

皆さんがよく見たことあるであろう、アンディウォーホルによるキャンベルスープ缶’’の展覧会が、今モマにて開催中です。




















































ウォーホルといったら、Campbell'sスープ缶、というくらい現在ではアイコニックな存在ですが、1962年に、ウォーホルが初めてキャンベルスープの作品をロスのFerus Galleryで発表したときは、売れずに残ってしまったそうです。今となってはおかしな話。






















1950年代、アメリカでは戦後の経済成長が著しく、産業発達とともに、庶民の生活もどんどん変化しました。その象徴として、ファストフードや缶詰めなどのレトルト食品が一般家庭にも出回りました。

そういう時代に育ったウォーホルが、イラストレーターからの転向とともに制作したのがキャンベルスープ缶のペインティング。

当時のセレブリティをシルクスクリーンで転写した作品も有名なので、キャンベルスープもプリントかと思われがちですが、最初に制作されたスープ缶は、キャンバス地にひとつひとつペイントで描かれた絵画でした。

1962年、マリリンモンローが自殺。
それにもちゃんと応答して、モンローの転写プリントも制作されました。

























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Tuesday, August 25, 2015

夢と現実

























甘やかされて育った私は少し夢見がちなのかもしれませんが、
夢なしに生きて行くなんて、難しい。なにか、なんでもいいから目標がないと、やりたいこととか触りたいこととか見たいこととかがないと、前に進めないんじゃないかなっと思うんです。
なので、少し仲良くして頂いてる方には、夢があるかどうか、その夢はなんなのか、聞いているのですが、それって失礼なのかな?
ない人だって沢山いるしね。そんなことばっかり聞いてウザって思うのもすごくわかる。ので、これから気をつけようと思います。特別な人だけに。
私だって現実を必死に生きている。金銭的精神的余裕だって、そんなにあるわけじゃないし、老後だって心配だし、毎日不安です。でも夢は持っているー!

このメトロポリタン美術館にある、ピカソの絵、大好きなんです。

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映画をみた。The Gift

いつものように、友人とRotten Tomatoという映画の評価サイトをみて何を見るか決めるのですが、(ただ評価が悪くても、好きな俳優さんやディレクターなら観に行きますけどね)今回のは大ヒット。

評価って、やはり人によって価値観が違うので、みんなが良いって評価していても、自分では好きじゃないことってあるのもでね。Yelp大好きですが、人のコメントはほとんど参考にしません。

The Giftという、サイコ・スリラー・サスペンスに分類される映画です。
ホラー映画は大嫌いなので、ほとんどみたことがなく、スリラー系も避けがちですが、このギフトは本当に良かった!怖い、けれどもそれだけじゃない。

















ジェイソンベイトマン(Jason Bateman)主演。この人、コメディとかなんでもこなす。


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Monday, August 24, 2015

映画を見た Phoenix

アッパーウエストサイド、68ストリートあたりにあるリンカーンプラザという映画館で映画をみた。
ここはよく来る映画館なのですが、いつもいつも、白人で高齢者のお客さんがたくさんいます。わたしはその部類からはもれるのですが、本当に不思議なマンハッタンの構図をみているようです。上映する映画も、インディペンデントか、頭いい系ばかり。決してブロックバスターのコメディなんてやってない。

今回みたPhoenix は、ロテントマトでも大好評。第二次世界大戦直後のドイツが舞台なのですが、もちろん、ユダヤ教徒とナチによる迫害の結果がもろに出た映画です。

ストーリーはゆっくり進むのですが、最後が最高!!!
急にぐーーっと惹きつけられて終了でした。ぜひ多くの人にみて欲しい。語りたい。

ただ、ドイツ語の映画だったので、英語字幕でみたのですが、字幕の色が白になっていて、背景が白っぽいと全く読めないときがありました。


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Saturday, August 22, 2015

アメリカの美術系雑誌

幼い頃から雑誌で育ったわたしは、美術に関しても雑誌で知りたい感情が大きいのですが、こんなにインターネットがどこでもいつでも使用できる現在、雑誌にとっては肩身の狭い世の中なのでしょう。

一応、わたしはArt Newsを年間購読しているのですが、先月、このArt NewsとArt in America が合併するというニュースが流れました。(それもネットで知った私。)

美術手帖も去年潰れかけた(?)ように、日本もアメリカも、どこの世界でも雑誌は生き残るのが大変なのは、みんな知っていますが、気になるところは、これからのアメリカの美術雑誌。

Art Newsは、去年にオーナーが変わったばかりで、編集の仕方というか、内容がすこーしマーケット事情に詳しく、すこーしカルチャーの話を少なく、っと変化があったのですが、このあと合併してからどうなるのでしょうか?私はマーケットの話は大好きなのですが、アートニュースは前の方が好きでした。デザインなのか、内容なのか、定かではないですが。



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Friday, August 21, 2015

近代美術のはじまりって?セザンヌ?デイビッド?
















こちらの油絵、セザンヌ(1839-1906) によるものです。
Still Life with Jar, Cup, and Apples
ca. 1877
Oil on canvas

メトロポリタン美術館のモダンアートの常設展示では、セザンヌの絵がたくさん出ています。セザンヌだけでなく、ミレー、ピカソ、モネ、マネ、近代美術全てと言っていいほど揃っています。(本当は全てなんてありえないんだけど。)


近代美術ってなんなのか?って考えたときに、美術館学を少しでも齧った方はご存知かと思いますが、
あの、ニューヨークにあるモマ(近代美術館)が「モダンアート」と言われる美術史をつくったのです。そのモマにコレクションされている美術品で、一番古いもののひとつが、セザンヌなのです。美術史学をモダンアートから語ると、資本主義のはじまり’’や市民革命’’など、セザンヌよりももっと古いものたちから始まるのが一般的ですが、「セザンヌ」は、近代美術のはじまりと言われるアーティストのひとりなのです。


















Still Life with Apples and a Pot of Primroses
ca. 1890
Oil on canvas



















Still Life with a Ginger Jar, Cup, and Eggplants
1893-94
Oil on canvas

この3枚の絵、全てセザンヌによるもので、メトロポリタンの一部屋に並べて置いてありますが、よく美術史の先生たちは、この絵を革命的技法’’っなんて語っています。

並べてみるとよくわかるのが、テーブル?か何か平らな場所に置いてあるだろうリンゴが、落ちそうなのです。しかも、同じような被写体を使用しているので、セザンヌが視界や書き方を試しているのがとてもよくわかります。
最初の絵も、白い布が、浮いているのか、シワになっているのか、実際にはありえないような体制をとっています。

どこにいても、その場所の有り難みなんて忘れがちですが、ニューヨークに住んでいて一番お得な気持ちになれるっていうのは、この美術館がどこにでもあって、巨匠と言われるような教科書に載っている作品がすぐ間近で観れるというのがいいですね。


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Thursday, August 20, 2015

ニューヨークの夏

はあ、またニューヨークに暑さがやってきました。
これが最後の暑さで、すぐ秋になっちゃうよってみんな言うけれど。

















































Greenwichビレッジにある小さなホテルのルーフトップバーに行ってきました。
夜いくと、ファッションっぽい人たちで賑わってるイメージがあったんですが、
今回、午後に行ったら若者で賑わっていました。

なんかみんな23歳に見えるね、っなんて友人と話していたのですが、
聞いてみたらみんな20代後半で、金融系でバリバリ働いている方たちでした。失礼。




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Wednesday, August 19, 2015

アプロプリエーション 日本の美術から






















ここ3ヶ月くらいで見かけて、気になった作品を少し。

この2つの作品。そう、日本の浮世絵からインスピレーションしてつくられたもの。少しでも浮世絵を見たことがあるなら、日本の作品?っと思うでしょう。この2−D感。下の作品は、浮世絵界でもレアで崇高なあの写楽のアプロプリエーション。写楽といったら、出生不明、今分かっているキャリア歴は10年のみ、約150のデザインしか発見されていない、希少性の高い浮世絵作家です。

この2点、現在はメトロポリタン美術館の日本美術の場所に展示してあるのですが、(あの名和晃平の鹿の作品の近く!)日系アメリカ人のロジャー下村によるもの。日系とか、中国系とか、アフリカ系とか、もう色々ありすぎて、人種はそんな簡単に説明できるものではなくなってきているので、あまり使用するべきではありませんが、このロジャー下村さんは、1939年シアトル生まれ、日系1世です。

下村の作品はやはり、アイデンティティーを取り扱ってるものが多く、キースヘリングやウォーホルなどのポップアートと、日本の浮世絵を合わせたようなペインティング、アイデンティティーとは何なのか、を問い続けているのです。




















そして、こちらの小さい島国のような、塊。コロンビア人アーティストのMiler LagosによるTsukudajimaです。そう、歌川広重の江戸名所百景シリーズの、佃島住吉の祭りをアプロプリエーションしてこの作品をつくったみたいです。

ミラーラゴスのウェブサイトのステイトメント:Miler Lagos’s projects reveal his particular curiosity for understanding the essence of the materials that make up his environment. Likewise, he has great interest in observing nature and in exploring the different phenomena that affect it as a result of cultural production.この作品は、2015年につくられたようですが、彼のウェブサイトで、CIMIENTOSというプロジェクトが載っており、その一部、というか、続きなのかな?っと思います。


クリスティーズニューヨークの、コロンビアアートのセールのプレビューで見かけたのですが、全てが個人コレクションからの出展で、エスティメイトも未発表という、とってもプライベートで私にはつまらないセールでした。まあ、触れたので良かったですが。






















最後に、もちろん、マイフェイブな村上隆、727。モマのコレクションに入っていて、ちょうど現在公開しています。

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Tuesday, August 18, 2015

Storylines @グッゲンハイムニューヨーク





















アッパーイーストサイドに用事があったので、軽い気持ちでグッゲンハイムに寄ってみました。Storylinesストーリーラインズ、という、グッゲンハイムのコレクションから選ばれた展示がやっていました。

この、イタリアンアーティスト、マウリッツォカテランによるピノキオが、水に浮かぶインスタレーションから始まるこの展示、2000年代の現代美術を追うことができます。2000年以降って??って感じですが、そう、まさにバラバラなのです。この展示のウェブサイトによると、1960年代70年代は、minimalismミニマリズム。だいたいの現代アーティストは、ミニマルなペインティングやスカルプチャーをつくっていたのです。そして、1980年代には、ポップや抽象的なものがはやっており、それは、印象派などの1920年代につなげるような、見返すようなスタイルが目立っていたのです。そうなると、1990年代に起こることといったら、もうバラバラ。アーティストそれぞれにアイデンティティーがあり、政治観、宗教観、家族観まで、人それぞれ。それぞれに物語をつくって語っているのです。100点以上の作品が一気に展示してあり、一つ一つの作品は何もつながりが無いようでいて、でも、時代を代表するような作品が選ばれています。

面白かった!





















見渡す通り、如何にもコンテンポラリーアートな展示でした。




















現代美術の象徴の様な、マシューバーニーからはじまり、
サイモンフジワラ、グレンライゴン、キャサリンオーピーなどなど
市場で取引の多い、おなじみのアーティストばっかりでした。もちろんグッゲンハイムですからね。

ただ、私の気になったところが、このタイトルのフォント。
いつもフォントなんて気にもしないのですが、このタイトルのフォントが、壁の説明書きのアーティスト名にまで使用されていて、とても読みにくかった。イラっとしませんか?
























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