Monday, June 22, 2015

125年ぶりに集結したゴッホの4枚の絵 メトロポリタン美術館にて公開

読んでいる方がいるのかどうかわかりませんが、ご無沙汰していました。ただただ忙しく、暑く、これを書くことから離れていました。しかし、勝手に決めた週に3つの美術展を見ること’’は続けております。

最近見た Van Gogh: Irises and Roses @theMet はたった1部屋にゴッホの4枚の絵が展示してあるだけという、シンプルな展示だったのですが、とーっても良かったです。

1890年の5月初旬、ゴッホが兄である Theo (セオ)に、紫のアイリスとピンクのバラの絵を2枚ずつ製作中だ、っと手紙で知らせていたのです。そのあとすぐにゴッホ兄弟は亡くなってしまったので、125年ぶりにこの4枚同時公開ということになっています。

少しでも近代美術史を知っていたら、ゴッホがどんな絵を描いていたのか、すぐに分かるだろうと思いますが、ゴッホの才能、技術は、ゴッホが亡くなった後、社会に認められるようになったので、ゴッホの人生は悲劇として語られることが多いです。兄であるセオは、フランスでアートディーラーとして働いていましたが、精神的に不安定なゴッホを見つつ、自分のキャリアも上手くいかず、セオもまた苦労の人生でした。節目節目に、ゴッホはいつもセオに手紙を書いていたので、ゴッホの絵が語られるときはだいたいいつも、セオへの手紙が引用として使用されています。

今回の4枚の絵は、全て花が満開の状態を描いているのですが、アイリスは青っぽく、バラは白いバラなのだろうか?と、思ってしまうくらい白くみえるのです。100年以上も前の油絵なので、ただ状態が良くないだけで、自然光で焼けてしまったのか?と思う方もいるかもしれませんが、この色の変化が今回の展示のミソでございました。

この4枚を書き終わったゴッホは、セオに手紙で、"Paintings fade like flowers."と書いていたのです!!!!そう、青いアイリスとピンクのバラを描いていると宣言し、完成後にすぐにその色が変色してしまったそうです。花が散るように、絵画も変化する、、、なんて、ゴッホもロマンがありました。

この展示では、4枚の絵と同時に、その色の変化を解説している動画も公開してあり、とても勉強になる内容がたっぷりの展示となっています。

8月16日まで公開なので、なにかのついでに是非。

写真撮影不可です!


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