Sunday, May 24, 2015

Kehinde Wiley @ブルックリン美術館

キヒンデワイリーの個展 New Republic@Brooklyn Museum、今日までだったので、ギリギリ見て来れました!予想通り、評判通り、とっても良かったです。美術史が重視してきたところ、軽視してきた所、そして社会と美術の関係が反映しているような展示、というかワイリーの作品たちでした。
Kehinde Wiley、日本語だとどのように発音したらいいのか正確にはわからないのですが、アフリカの名前みたいです。ニューヨークを拠点に活躍している、カリフォルニア生まれのアメリカ人アーティストです。彼の父親が、ナイジェリア出身なので、アフリカの名前をもらったらしいのですが、その父親とは一緒に過ごすことなく育ち、彼が20歳のときにナイジェリアで再会したそうです。
イェール大学ファインアーツ出身の、いわゆるエリート。


こちらのペインティング、あのマイケルジャクソンが、キングフィリップIIと化しているのですが、マイケルジャクソンといったら、(元?)黒人ポップスター、セレブリティ。そんな彼が普通に歴史絵画に入り込んでいることで、見る人たちにいろんな問いかけが出来るのではないのでしょうか?

スカルプチュアからペインティングまで、大きな作品が一度に見ることができました。

ワイリーの主な制作プロセスとしては、"street casting"が有名で、その名の通り、道で越えをかけてモデルになってもらうように頼み、ヨーロピアンを始めとする有名な傑作といわれている絵画と一緒のポーズを取ってもらい、写真にとり、それを彼の作品にとりこむのです。
面白いところが、主題となる人たちの服や靴が、ジャージやスニーカーというまさにストリートギャングっぽいところ。その人たちが、宗教画などのよく教科書で見る様な柄や模様で取り囲まれているところです。

この展覧会の始まりには、
"Painting is about the world we live in. Black people live in the world. My choice is to include them. This is my way of saying yes to us. -Kehinde Wiley"

とあるのですが、その通り、もしも「美術史」を学んだ人なら分かるように、ルネッサンスに出てくるポートレイトはほぼ白人。黒人は存在しなかったのか?Excludeされてきた人やモノや価値観を、アップデートして変えていこうという現代美術。

にほんブログ村 海外生活ブログ ニューヨーク情報へ

にほんブログ村 美術ブログへ


No comments:

Post a Comment